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  • この記事の監修者

監修者:粟生

社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師。大学卒業後、福祉系の専門学校に入学し、社会福祉の道に進む。行政や社会福祉協議会等で、子供から高齢者、障害者と幅広い属性の方の相談援助業務に携わってきた。現在はソーシャルワーカーとして若者の相談支援に携わっている。

フリーター・ひきこもりインタビュー

罪悪感に押しつぶされそう|ニート経験で得たものは「周りの温かさ」

2022年3月28日

塗装業からの退職、店の倒産を経てニート生活が始まった内田さん。2年間はお酒に明け暮れる日が続きましたが、先日もう一度働くことを決心し、現在就職活動の日々を送っています。内田さんは何故働こうと決心したのか?そのきっかけに迫ります。

※個人の感想と方法で、全てのケースに変化を保証するものではありません。

現在の就職活動の状況

店内

ー 今日はよろしくお願い致します

内田:よろしくお願いします

ー 現在採用選考中とお聞きしたのですが

内田:あ、それは・・・今朝お祈りのメールが届いてました

ー そうだったのですね・・・。

内田:まぁ面接で厳しいだろなと思ってたのでそれほど落ち込んではいませんよ。ただもう1通書類審査中だったんですが、そっちもお祈りメールが届いて・・・。2通同じ日にくるとこたえますね。

ー そうですか・・・。かれこれどのくらい応募されているんですか?

内田:今回の2件で35社くらい?ですかね

ー 期間はどれくらいでしょうか?

内田:半年くらいかな?

1度目の就職 塗装業の退職

ー 差し支えなければ経歴を教えていただけますでしょうか?

内田:はい。大学を卒業して塗装業の仕事をしていました。でも塗装業って雨の日に内勤の仕事がないとバラしになるんですよ。日給計算の会社だと給料が減るんですよね。

ー 仕事が休みでももらえないんですか?

内田:貰える訳ないじゃないですか。いや貰える所もあるみたいですけど、うちはありませんでした。

ー 梅雨とか大変じゃないですか。

内田:そうなんですよ。6月7月は休みが多くて、給料も安くて、これはきついなと思って辞めました。

ー それで皆さん食べていけてるんでしょうか?

内田:まぁ経験を積めば1回分の給料も上がりますしね。高校卒業後からやっている人も多いんで、そんなにお金が必要じゃない時に経験を積むってことですかね。

アルバイトで生計を立てる バーテンダーの仕事

ー 退職後はどうされたんでしょうか?

内田:その後はバーテンのアルバイトをやりました

ー すごい振り幅ですね。

内田:バーテンダーってカッコいいじゃないですか。昔から憧れてて。丁度近所に店があったんで頼みこんで。これは楽しかったですよ。色々教えてもらいましたし。お客さんも個性豊かな人ばかりで。とんでもなく強い医者とか

ー とんでもなく強い医者って何ですか?

内田:サラリーマンの方がカクテルをこぼしたんですけど、それがタチ悪そうな集団の方に飛んでったんです。かかったわけではないですよ。

で、その集団がブチ切れて、サラリーマンに絡んだんですよね。最終的に金を巻き上げようとしてたんで、そろそろ止めに入ろうかな?と僕が動きだしたら、それまで静かに飲んでた医者が急に「外出ろ!」って。で、そいつら5人いたんですけど全員しめあげちゃったんです。

医者強っと思ってたら戻ってきてまた静かにお酒を飲みだして。

ー 漫画みたいな方ですね

内田:本当漫画読んでるみたいでした

ニート時代

ー その仕事は続けられなかったんですか?

内田:それは店がつぶれちゃったんですよね。でそこからニート生活です。大体2年間くらいですね。

ー 無職の時はどのように過ごされていたんでしょうか?

内田:ホントクズみたいな生活ですよ。朝から酒飲んでTVに向かって文句言って、10kgくらい太りましたね

ー お金はどうやって工面されてたんですか?

内田:今までの貯金と親ですね。

ー 親は何も言いませんでしたか?

内田:そうですね。さすがに酒は隠れて飲んでましたけど。毎晩外のゴミ箱とかコンビニにビール缶捨てにいくっていう。匂いでバレてたかもしれないけど。

働く意欲を取り戻す

ー では何故働こうという気持ちになったんでしょうか?

内田:交通事故ですね

ー 交通事故?

内田:いやそんな大したものじゃないんです。停車してる車に不注意でぶつかってしまったんですよ。相手の怪我もなくてよかったんですけど。で、事故ってどう対応していいか分かんないんで、とりあえず親父に電話したんです。

そしたら1時間の間におふくろやおじいちゃんや親戚からも電話かかってきて

ー 「大丈夫か」って?

内田:そうですそうです。どう対処したらいいかも教えてくれました。その時はなにも思わなかったんですけど落ち着いた時に、俺一人じゃ事故の対処もできないのかーって落ち込んで。あと家族とか親戚にすげー恵まれているなって思って。

もうあんまり迷惑かけたくないなと思って就活しようって意識に変わりましたね。

ー 周りの温かさや自身が自立してなかったことに気付いたんですね

内田:そうなんです。でもなかなか採用されなくて、ずっと罪悪感です。クズみたいな生活を思い出すだけで嫌になります

ー でも今前に進んでいるんですから問題ありませんよ

内田:親や周りにもそう言われるんですけど、言われれば言われる程落ち込むというか罪悪感に押しつぶされそうになります

ー まずは自信をもつことも大事だと思いますよ。そういった態度が面接の時にも出てしまうかもしれませんし

内田:そうですかね・・・。まぁ前に向かいます

ー では、ニート生活を経て学んだことがあればお願いします

内田:学んだことはないです。学ぶことがなにもないことを学びました。

ー 本当に何もありませんか?

内田:そうですね、しいて言うなら周りの温かさを教えてもらえたことですね

ー それは大きいことですよ。気付かないままの人もいますから

内田:そうですね・・・はい

ー 分かりました。今日はありがとうございました。

内田:ありがとうございました

※個人の感想と方法で、全てのケースに変化を保証するものではありません。

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監修者:粟生

社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師。大学卒業後、福祉系の専門学校に入学し、社会福祉の道に進む。行政や社会福祉協議会等で、子供から高齢者、障害者と幅広い属性の方の相談援助業務に携わってきた。現在はソーシャルワーカーとして若者の相談支援に携わっている。

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